とある本のサンプルをネットで見ていたら、組体裁に「あれ?」と思った。良く見ると、漢字がリュウミンで、仮名が岩田オールド。
角川だったっけ? が「漢字を本蘭(ヒラギノ)、仮名を岩田オールド」にしていますが、岩田オールドの漢字が嫌われている形ですよね。なぜだろう?(・・? 大昔の活版時代からちゃんと専用の漢字があるのに、あら不思議。
まぁ、多分「大昔の文字デザインなので、文字の大きさや黒味などが全体的に揃っていない」というあたりを嫌っているのかも知れません。例えば、岩田オールド明朝の場合、ザーッと文字を見てみると、「雨」という字が他の字と比べて極端に小さかったりします。こういったところを嫌っているのかなと。
実際、写研でも石井明朝体のこのあたり(あまりに自由な漢字デザイン)が気になったので本蘭明朝が生まれたという経緯があります。石井明朝でも、漢字の大きさや黒さなどはみごとなまでにバラバラです。逆に言えば、文字がのびやかに書かれています。しかし、どの文字を見てもカッチリと揃っているものの方がより良い書体である、という考えなのでしょうね。
そういえば、秀英明朝も游明朝としてリニューアルされていますよね。秀英の仮名のつなぎをなくし、骨格をちょっとスッキリさせて、本蘭・ヒラギノ系統の漢字と組み合わせたようなものが游明朝です。今の時代、あんまりキツい字体の癖は嫌われるということでしょうか(・・; 臭みを無くすのはいいのですが、あの個性が味と思う私とすれば、うーんどうだろう? と思ったりすることも。
そんな私も、游書体に慣れるべく、ちょっとずつリョービ書体から移行しています。今までは、Winの用事はほとんどがリョービ書体でしたが、今後はOSに新たに搭載されている游書体が広く使われるでしょうから。ノートがWin7の間はリョービ書体を使いますが、タブのWin8.1からは游書体一本です。現在ではWin7や8用にもWin10の游書体がマイクロソフトからダウンロードできますので、ウチも入れました。
基本的には、手元にあるものを使います。昔なら、人が使っていないような個性的なフォントをあえて使ったりとかしていましたが、今はもうシンプルにモノを考えることに。
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