2020年7月30日木曜日

0730;蓬莱学園の冒険!! を読んでいる。

蓬莱学園については、当時は全く知りませんでした。社会人になって、プレステのゲームの展示会へ東京に行ったときにクリアファイルを貰って、その裏に「蓬莱学園の冒険!」というゲームが載っているのを見て「ふーん、こんなスーファミのゲームが出るんだ、イラストは冨士宏さん(ナムコの機関紙NGの漫画、ワルキューレやバベルの塔など)なんだ」と思った程度。それが1996年でした。

で、これはTRPG(テーブルトーク)で、郵便を通してゲームに参加する形態であると知ったのは、もっと後の話。蓬莱学園は1990年ということで、私が高校3年生の頃。その当時、学校でサイコロを振ってTRPGをしていた人がいましたが、これまた「ふーん」と思った程度。それをもっと大々的に展開したようなもの、という解釈でいいのでしょうか。

とにかく、謎のパワーがあふれていた時代だったのかな? こういうのがあったということは。ということで、当時の会報を今更ながらに読むのですが、ハッキリ言えば「どうでもいいようなこと」ばかり書いてあります。私には、どれが重要なことなのかが分かりません。何となくの雰囲気を楽しんでね、という感じの会報かと。その「どうでもいいようなこと」が、何か分からないけど何となく面白いな、という感覚でしょうか。当時の空気感みたいな。

コミュニケーションは苦手ですので、当時知っていたとしても参加はしなかったでしょうが、その熱量はすごいなぁと思います。なので、あくまで傍観者の立場から、その一端を垣間見るような形で会報を読むわけですが、この会報はワープロで作られています。見出しのみ写植です。そこで、「ワープロ組版による冊子」というところに興味を見いだしつつ読むことに。

図書館Zのところには、ゲームの遊び方などの前情報のPDFがあって、それは先にザーッと読んでいます。あれも本文はモトヤベースのもの、見出しなどは写植なのですが、ワープロよりももっと高度な環境でレイアウト・印刷しているっぽい雰囲気が。でも、30年前だと何だろう? タイプライターか、専用機か…、Mac? Macでモトヤなんて印字できた? 写植なら、写研でもモリサワでもモトヤを使えたけど、写植じゃないっぽい。

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まず、表紙の「蓬莱」の莱の字が不細工ですな。写研の「けんじ勘亭」だと思うのですが…と写研の写植の文字盤を眺めてみる。

蓬莱の蓬の字はメインプレートにある

私が持っている文字盤は、こんなん(ミンカール)でアレですが、収録字種は分かります。メインプレートに「蓬」の字はあるものの、「莱」の字は無い…ということで、サブプレートを持っていないならば、他の文字のパーツ同士をくっつけるという、いわゆる「作字」が必要になるわけですが、「莱」の字を作るのが難しかったと(’’; 一応、莱の字はJIS第1水準にあるので、サブプレートならありそうな文字なのですが。

表紙のロゴなら、いっそのこと「自分で書く」という方法もあったでしょうが、それも難しかったのかな?

私も怒り心頭。JIS規格を変えた奴は
何を考えているのやら、ほんと腹立つ

蓬莱タイムズ1990年1月号30ページ。そう、ワープロやパソコンの漢字コードがJIS83という規格になって、「字形が変わっちゃった」のです。一度決めた規格自体を大きく変えてしまったために混乱のもととなり、印刷事故のもととなりました。この問題は現在でも尾を引いています。さらにはJIS2004という規格もできて、これでもさらに字形が変わっちゃって、大混乱です。私も度々書いてきましたが、ほんと大迷惑です。

なぜ、字形を変える必要があったのか

この本の大部分に使われている、モトヤがベースのワープロはJIS78であるものの、一部はJIS24ドットのワープロでも打たれていて、その文字の規格はJIS83であると。すると、「蓬莱」の文字の字形が違うと。

なもので、手持ちのフォントもJIS78のもの、JIS83のもの、JIS2004のものとあって、フォントを変えると字形も変わってしまいます。ワープロ専用機でも、手持ちの東芝Rupoと富士通OASYSはJIS78、シャープ書院はJIS83です。全くもって困ります。当時使っていた、JIS24ドットを搭載していたプリンターも当然JIS83、カシオのワープロもJIS83。混在していました。

特に固有名詞を表現する時が厄介で、お京阪の祇園四条駅の「祇」の字は、正式にはJIS83の文字(ネ氏)。そして奈良県葛城市の「葛」の文字はJIS83、東京都葛飾区の「葛」の字はJIS78(JIS2004)です。北海道小樽市の「樽」の字もJIS78(2004)です。フォントによっては、正確に表現できません。

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