PCエンジン版のロードランナー・失なわれた迷宮(「な」が入ります。英語だと「Lode Runner Lost Labyrinth」です。ロストラビリンスですね)、マイナーなゲームだと思うので、プレイした人はさほど多くないと思っていますが、このゲーム、97面目が解けません。というのも、脱出はしごが出ないから。どうやっても閉じ込められますし、ゴールもできません。ハッキリ言えば製品事故です。テストプレイで解けることを最終確認していないということですから。
でも、そうなると「ステージ制作者は、どういった意図でこのような面を作ったのだろう?」って考えます。考えられることとしては(1)純粋に脱出はしごを入れ忘れた、(2)金塊の位置に他のキャラを上書きしてしまうようなデータ構造になったため、脱出はしごを作ったに関わらず、金塊を全部取っても表示されない事態になった の2つ。(2)はほかのゲームでそういう事例があって、アーケードのソロモンの鍵の1面目ではカミーラの鏡と同じ座標に砂時計を配置することで、カミーラの鏡を消すというデータの作り方をしています。
それを知ろうと思えば、プログラムを解析して、ステージの構造を調べるということになります。が、このゲームではエディット機能があって、56面目までは脱出はしごや落とし穴の位置を知ることができます。全112面のうちの半分はヒントをあげるよ、ということでしょうか。説明書にも「EDITは自作面の作成のほかに、解法の研究やマップの確認に」って書いてありますから。ならば、これを利用するのも一つです。プログラム中に、おそらく、エディットでの閲覧を56面までに制限するために「Aレジスタから56(55)を引く」という命令があると思うので、それを検索して、もし引っかかったらその数字を112にすると全面見られるのでは? と予想。CPUはファミコンと同じく6502なので、その命令は「cmp $38(または$37)」、つまり「C9 38(37)」をバイナリエディタで検索してみると。
ソフトの吸出し自体は、今はレトフリでできますね。最強の吸出し機であります。いい時代になりました。というわけで、検索、うりゃっ! すると、2か所見つかりました。すぐ近くに2か所あります。なので、この「C9 37」を両方とも「C9 6F」に。で、実行してエディット。…をを、56面以降も見られるようになったよ!(^^ ほんともう、こういう悪知恵は働くんですな。で、問題の97面目を見てみると、
脱出はしごが設定されていました。本来ならば、全ての金塊を取ればこのようにはしごが出現したわけですよね。ということは、金塊が配置されている座標に何らかのほかのデータが上書きされて、金塊の数と、取るべき数が合わなくなった…ということでしょうか。これ以上は、ステージデータそのものを解析しないと分かりません。が、出題者の意図は分かりました。ひとまず、疑問は解決。
惜しいゲームですよね、もったいない。ホント、残念なデータミスです。
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